第6回マンション経営のススメ~安定したマンション経営には動き出しが肝心!

「マンション経営のススメ」では、購入前の基礎知識から購入後の具体的な運用方法や出口戦略はもちろん、過去の経験から勘違いしやすい点や気を付けなければならない点等も、事例を挙げながら分かりやすく説明していきたいと思います。

「老後の収入源として、家賃収入が入ってくるようになれば良いな・・・。」と思っていても、まず何をして良いのか分からず二の足を踏んでいる方や、億劫になっている方は多いと思います。第六回の今回は、マンション経営を始めるにあたって具体的にどのような手順を踏んでいけば良いのかを解説していきます。

信頼できる(できそうな)営業マンを見つけよう

自分で物件を探し、購入条件を不動産業者と交渉し、融資も自分で銀行に持ち込む、というセミプロのような方もいますが、相当の知識やネットワークが必要となりますので初心者の方には労力などを考えるとお勧めできません。1番良いのはやはり不動産業者に手伝ってもらうことだと思います。ネットでマンション経営と検索すれば業者はたくさん出てきますので、電話して個別で営業マンと会っても良いと思いますし、セミナーに参加してみても良いでしょう。大切なのは会って話してみることです。物の売買や投資がネット上で全て完結する世の中ですし、不動産の営業マンにあまり良いイメージを持っていない方もいるとは思いますが、マンション経営は長期的な投資ですので営業マンとも長い付き合いになる可能性が非常に高いです。そういう意味でも信頼できる(できそうな)営業マンを見つけることは、マンション経営を始める上で非常に重要なポイントだと私は思います。

「じゃあ具体的にどんな営業マンが信頼できるの?」と聞かれると感情的な好き嫌いもあると思うので少し難しい部分はありますが、下記のような営業マンには逆に注意した方が良いかもしれません。

A.特定の物件に固執して勧めてくる

不動産業者には自社で開発したマンションや仕入れたマンションなど、営業マンが「売らなければならない物件」を抱えていることが多いです(売れ残っている訳ではありません。)。これはごく当たり前のことですし、その物件を紹介されたからといってむやみに警戒する必要はありません。しかし、自分の希望する条件とは全く違うので断っているにも関わらず、やたらとその物件を推してくる営業マンは買う側の意見よりも自分の成績(社内事情)を優先してしまっているので注意が必要です。

B.アピールポイントが節税(所得税還付・住民税減税)

長くなるので詳細は省きますが、マンション経営をすると節税になるので税金が戻ってきます。購入した年の確定申告では数十万の税還付が見込めるのですが、翌年以降の還付額はガクッと減り、その後も減り続け物件によりますが10~15年前後で節税効果は無くなります。申告方法によっては数十万の還付を2年目以降からもう数年続けることも可能ですが、節税効果が無くなるのも早くなります。また、保有期間の節税額(減価償却費)を増やそうとすればするほど、売却時の税金は高くなります。マンション経営において節税とはおまけのメリットのようなものですので、購入目的にすべきではありません。もし「マンション経営をすれば節税になりますよ!」とアピールしてくる営業マンがいたら、注意が必要です。

C.アピールポイントが購入時の収支や自己資金

マンション経営は毎月の支払いの大半を家賃収入で賄えるため、金銭的な負担が少なくマンションを保有することが可能です。また、売主の不動産業者や物件によりますが、自己資金についても100%ローンでかつ諸費用をサービス(もしくは諸費用もローン)してもらえれば、ほぼゼロにすることもできます。営業マンは「毎月の持ち出しは数千円で、自己資金もゼロでマンションを持てますよ!」という営業トークができる訳です。確かに負担が少なくマンション経営を始めることができるのはメリットですが、入り口の入りやすさに惹かれてマンション経営を始めると数年後にマンションを手放したくなります。なぜなら自分がマンション経営の為にお金を出している理由が分からなくなるからです。マンション経営は空室時の費用負担や原状回復工事費、設備交換費や税負担など、購入時に見せられた収支表以外のお金が間違いなくかかります。基本的にローンが終わるまではお金を出し、ローン完済後の家賃収入や売却益などで黒字化させる投資方法なのです。これらのことを全く説明しない営業マンはさすがにいないと思いますが、将来的な話(出口戦略)よりも購入時の金銭的な負担の少なさで購入意欲を掻き立てようとする営業マンがいたら、注意が必要です。

また、不動産は金額が大きいので業者を選定する際に「なるべく会社の規模が大きいところの方が安心できそう」という心理状態になりがちですが、マンションを仲介してもらう場合など大きい会社に頼もうが1人社長の会社に頼もうが、取得できる物件は変わりませんので会社の規模は関係ありません。会社の規模ではなく、人で判断すべきです。

自分の情報を伝えよう

 
自分に合った営業マンを見つけることができたら、今度は物件を探してもらいます。この時に営業マンが知りたい1番の情報は、「ローンがどこの金融機関でいくら組めるのか」です。なぜなら可能なローン金額が分からないと予算を立てられず、物件を絞り込むことができないからです。ローン金額は年収や既存のローン残債額及び返済額などから算出することが可能です。「個人情報だから教えるのは物件を申し込む時にしたい・・・。」と思う方もいるかもしれませんが、物件を探す段階で必要な情報となりますので、本気でマンション経営を検討するならば自分の情報を営業マンに伝えるべきです。

また、経験上の話ですがキャッシングやカードローンの借り入れがあることを隠す方が結構いらっしゃいます。それらの借り入れがあるからローンが絶対に通らない訳でもないですし、金融機関は借り入れ状況を個人信用情報で把握しているので隠すことは出来ません。包み隠さず伝えるようにしましょう。

購入物件の条件は許容範囲を広くしよう

せっかく自分が買う物件ですから、探してもらうにあたり様々な条件を付けたくなる気持ちは分かります。しかし、営業マンが非常に困るのが無理難題な条件を提示されることです。

初心者でもネットや書籍などである程度の知識を持っている方はいると思いますが、その方の中には書かれている「理想論」を鵜呑みにして自分の条件として当てはめる方がいらっしゃいます。ネットや書籍に書かれている購入条件は現実的でないものが多いです。厳密に言えばないことはないですが、簡単にいえば市場に出る前の仕入れ価格で買えと書いてあるようなもので、一般の方はまず買えません。現に条件は書いてあるものの、一般の方でも買える具体的な購入方法は書いていない場合がほとんどです。「もしかしたら物件が出るかもしれないから、とりあえず探してみて。」と言えば営業マンはその場ではNOと言わないと思いますが、実際には探しません。時間の無駄だからです。仮に割安の物件情報があったとしても、利益を乗せて適正価格で販売します。それでも売れますしお客様にも利益が出るからです。

非常に重要なポイントですが、マンション経営を始める上で大切なことは、買う物件を決める際にある程度妥協することです。自分の理想に100%合致する物件はいくら待ってもまず出てきません。マンション経営はローン完済年齢が早ければ早いほど利益が出るので、時間が経つほど不利になります。ですから買う物件の条件は最低限の譲れないポイントだけを残し、許容範囲を広くしてなるべく早期に購入した方が良いです。最低限のポイントが分からないという方は営業マンに相談するべきだと思いますが、1つ簡単なアドバイスをするならば、私は適正価格であることが前提ですが利回り(年間家賃収入額÷物件価格)が低い物件を買った方が良いと思います。「え?収益性の悪い物件を買うの?」と思う方はたくさんいると思いますし、ネットや書籍では「利回りは最低○%以上の物件を買え!」というように高い利回りの物件=優良物件のように書いています。しかし、《第4回マンション経営のススメ~マンション経営は収支が赤字だからやる意味が無い?その疑問に答えます!》にも書きましたが、好立地で築浅のマンションは空室率が低く、賃料や価格の維持率が高いので長期保有に向いています。その分価格は高いので利回りは低くなり、収支も100%ローンの場合若干赤字になると思いますが、なるべくリスクの低い運用をしたいと思うのであれば、このようなマンションを買った方が良いと思います。

まとめ

今回はここまでです。大きな額が動くだけに「何をしたらいいのかわからないから」と二の足を踏んでしまう気持ちも分かりますし、多くの方はその時点でマンション経営そのものに対して抵抗感を持ってしまうのも事実です。
しかし、これまでの記事を参考にしつつ動き出しの方法さえ間違えなければ堅実にマンション経営を老後の収支に充てていく事は十分可能です。
まずは今回の記事を参考に、信頼できる営業マンを見つける為にも色々な方に話を聞いてみることが大切です。

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