第7回マンション経営のススメ~マンション購入前に確認したい5つのポイント

「マンション経営のススメ」では、購入前の基礎知識から購入後の具体的な運用方法や出口戦略はもちろん、過去の経験から勘違いしやすい点や気を付けなければならない点等も、事例を挙げながら分かりやすく説明していきたいと思います。

第7回の今回は、購入するマンションを選定するにあたっての基本的なチェックポイントをいくつか書いていきたいと思います。
これから物件を購入しようと思っているという方は是非参考にしてみてください。

マンション購入にあたっての基本的なチェックポイント

場所

マンション経営は、自分が持っているマンションを誰かが借りてくれなければ成り立たない投資方法です。部屋を借りる人が物件を探すにあたって最も重要視するのは場所ですから、必然的に購入するマンションも場所を重要視する必要があります。

23区やその他一部地域(横浜市や東京市部の一部など)の賃貸需要は非常に高いです。要因としては単純に人口が多いのでマンションを借りたい人が多いという個人の需要と、法人が社宅や事業目的で借りたいという法人の需要があるからです。ですから購入するマンションの場所は重要ではありますが、次に挙げる条件を避ければそこまで慎重にならなくても私は良いと思います(あまりに慎重になると購入できずに何年も経ってしまいます)。

では購入を避けた方が良いマンションの条件ですが、やはり駅から離れている物件は避けるべきです。大半の方は勤務先や学校まで電車で移動するので、マンションから最寄り駅までの距離が遠いと部屋を借りる際に敬遠されてしまいます。一つの目安としては最寄り駅まで徒歩10分以上かかる物件は避けた方が良いでしょう。

また、徒歩10分以内であってもどこの駅から徒歩10分以内なのかが重要です。経験上の話ですが、最寄り駅が主要な駅(東京・新宿・渋谷など)から離れている駅だと、徒歩10分以内でも空室期間が長くなる傾向にあります。特に徒歩8~10分かかってしまう物件はこの傾向がより顕著に表れますので、購入を検討する際は十分に注意してください。

築年数

購入に際して、まずは新築年が昭和56年(1981年)よりも前か後かを確認してください。前であれば旧耐震基準(倒壊しない基準が震度5強)で建てられたマンションということになりますので、耐震性の不安やローン付の困難さ(金融機関から融資を受けずらい)を考慮すると避けた方が無難です。また、後であっても新耐震基準(倒壊しない基準が震度6強~7)は昭和56年6月以降に建築確認を受けたマンションなので、例えば昭和56年5月に建築確認を受けたマンションは旧耐震基準ですが、工期が1年と考えた場合は新築年が昭和57年になります。昭和56年~58年あたりの物件の購入を検討する場合は、いつ建築確認を受けたのかを不動産業者に確認した方が良いでしょう。

次に築何年なのかを確認する訳ですが、築年数というよりはローンが何年組めるマンションなのかが重要です。ローン年数が短くなると返済額が増え、収支が悪くなります。金融機関は融資の際のローン年数を基本的に借りる人の完済年齢と物件の築年数で決めているのですが、築年数によるローン年数の計算方法はベース年数-築年数=ローン年数(最長35年や45年という制限あり)です。このベース年数は金融機関によって様々なのですが、多いのは47年や55年です。物件によりますが収支を考えるとローン年数は30年以上組めた方が良いので、ベース年数が47年の場合は築17年以内、55年の場合は築25年以内ということになります。利回りが良ければもう少し古い物件でも収支が合う可能性は十分あるので、あくまで参考程度にしてください。

設備

現在新築で販売されている投資用ワンルームマンションの設備は、実需(自分で住む)のファミリーマンションの設備に引けをとらないほど充実しています。しかし、大体築15年以上の物件になると宅配ボックスがなかったり、3点ユニット(風呂・洗面台・トイレ)であったり、クローゼットが狭かったりします。「これだと入居者が不便で借りてくれないんじゃないかな・・・」と心配になるかもしれませんが、結論から言えば場所が良ければこのような物件でも問題なく入居者は付きます。1人暮らしをしたことがある人であれば分かると思いますが、仕事をしていれば室内で生活をするのは朝と夜だけなので、職場への利便性が良ければ設備については多少割り切っている入居者は多いです。ですから物件購入時に設備についてはある程度妥協しても大丈夫だと思います。

利回り

マンション経営においての利回りは、年間家賃収入額÷物件価格×100(単位%)という計算方法で算出します。年間家賃収入120万で価格3000万であれば4%、年間家賃収入120万で価格1500万であれば8%ということです。4%の違いで価格差は1500万にもなります。これだけ見れば8%のマンションを購入する方が絶対に良いと思うでしょう。しかし、場所も良く築年数も新しく設備も充実している物件が高い利回りで販売されることはあり得ません。何かしらのマイナス要素があるから売り出し価格が安くなり、利回りが高くなるのです。

現在販売されている投資用マンションの利回りは、3%台後半から10%を超えるものまで様々です。そして、何%の利回りのマンションを購入するのが正解というのはありません。空室リスクや賃料・価格下落リスクを少しでも抑え安定した運用をしたいと考えれば、価格が高く利回りが低くても好立地の築年数が新しいマンションを購入するべきだと思いますし、多少のリスクがあってもキャッシュフロー(家賃収入からローンや諸経費の支払いを差し引いて残ったプラスのお金)をとにかく出したいと思えば、前者とは逆のマンションを購入するべきだと思います。

家賃・管理費・修繕積立金

場所も良く、築年数も比較的新しいマンションにも関わらず利回りが相場より高い物件がネット上でたまに売りに出ています。掘り出し物件だ!と思うかもしれませんが、大抵下記のいずれかに該当します。

①家賃が相場より割高
②管理費・修繕積立金が割高

③土地権利が借地権
 
 まず①についてですが、例えば築10年、価格2000万、家賃月9万(年108万)、利回り5.4%のマンションが売りに出ていたとします。しかし、実際の相場家賃が月7.5万(年90万)だった場合、現在の入居者が退去した後は家賃が月に1.5万下がるので、事実上利回りは4.5%ということになってしまいます。

「相場が7.5万なのになぜ9万で借りている人がいるの?」と思うかもしれませんが、これは入居者が新築当時から借りている場合が多いです。新築マンションの家賃は、近隣の築浅マンションの相場家賃に1万から1.5万ほど加算して募集します。入居者も「自分が最初の居住者」という新築プレミアムがあるので、相場よりも高い家賃で借りるのです。

それ以外にも様々な要因で相場よりも高い家賃で入居していることがあるので、購入を検討しているマンションの利回りや収支計算をする際は必ず相場家賃で計算してください。

次に②についてですが、マンションを保有したら必ず負担しなければならない管理費と修繕積立金(以降、管積)の金額が割高なマンションがよくあります。通常両方で1万~1.5万程度なのですが、これが2.5万~3万程度の物件が存在します。管積は将来に渡って変動するので安くなる可能性もありますが、確約はありません。こういった物件は相場価格で売っても収支が悪くなるので、価格を安めに(利回りを高めに)売りに出す傾向にあります。それでも収支が悪いことはよくありますので、利回りに捕らわれず管積の金額を考慮して収支計算してください。

最後に③ですが、大半のマンションは土地権利が所有権ですので、購入するのは土地と建物ということになります。しかし、中には土地権利が借地権(土地は借り物)の物件があり、購入するのは建物のみなので価格が安く利回りは高くなります。条件次第では検討するのもありかとは思いますが、借地権マンションの場合は建物のみなので購入時に金融機関がローンを付けてくれない(担保評価が低いと判断される)可能性があります。戸数が少ないので紹介される可能性はかなり低いと思いますが、もし紹介されたとしたら物件購入には多額の自己資金が必要となる可能性が高いと認識しておいた方が良いでしょう。

まとめ

今回はここまでです。マンションを選定するにあたっての基本的なチェックポイントを5つ紹介しましたが、他にもチェックすべきポイントはいくつもあります。信頼できる営業マン(不動産業者)を見つけ、手助けしてもらうのがマンション投資を成功させる一番の近道です。不動産投資カレッジでは不動産やマンション経営に強いコンサルタントを紹介する事が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。