サブリース=悪ではない!!仕組みやメリットを理解しよう

サブリース=悪ではない!!仕組みやメリットを理解しよう

社会問題になりつつあるスマートデイズ社のサブリース問題ですが、ネットニュース等を見ると賃料の一方的な減額や未払いだけがクローズアップされ、詳細な説明も無く「サブリース=悪」のような書き方をされています。

不動産投資の空室対策としてサブリースは有効な手法の1つですし、利用されている投資家の方も数多くいらっしゃいます。

今回はサブリースについて詳しく書いていきたいと思います。

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サブリース契約の仕組み

サブリース契約の仕組み

サブリースを直訳すると「転貸」「又貸し」という意味になります。「賃料保証」という意味ではありません。サブリース契約を不動産業者と結ぶということは、貸主が所有者、借主が不動産業者の転貸可能な賃貸借契約を結ぶということになります。物件を借りた不動産業者は実際には空室であっても毎月所有者に賃料を支払わなければなりませんので、その点がサブリース=賃料保証・空室保証という様に広く認知されている理由だと思います。

ただお客様の中には空室でも賃料が入ってくるメリットを感じる反面、「話がうますぎる」「購入させるために出来もしない事を言っている」等とおっしゃる方もいらっしゃいます。

ここがポイントなのですが、不動産業者は所有者の方に支払う賃料よりも高い賃料で第三者に転貸します。
例えば所有者の方に支払う賃料が8万円の物件を10万円で転貸した場合、不動産業者の月の利益は2万円となり、3年間転借人(転貸先の入居者)が住んだ場合の総利益は72万円です。その後空室となり次の入居者が付くまでに3カ月間もかかってしまった場合、毎月所有者に8万円支払わなければなりませんので不動産業者の空室期間の赤字は24万円ですが、前回の入居期間中に72万円の利益が上がっているため48万円は黒字ということになります。

この様に借りている賃料よりも高く転貸することによって、仮に長期の空室期間が生じたとしても不動産業者は利益を確保できるのです。

サブリース契約のメリット

サブリース契約のメリット

不動産業者とサブリース契約を結ぶことによって、所有者は入居者の有無に関わらず毎月賃料を得ることができます

ローンを組んで区分マンションを購入した方などは、1ヶ月空室になってしまうとローン支払いや管理費・修繕積立金で10万円前後の支出となってしまいますので、資金に余裕のない方にとっては非常に有効なシステムだと思います。

また、新たな入居者が決まった際に貸主は賃貸仲介業者に広告料として賃料の0.5~2ヶ月分を支払うことが一般的ですが、サブリースの場合は貸主である不動産業者が費用を負担することになりますので、入居者の入れ替えの際の費用を抑えることもできます

サブリース契約の注意点

サブリース契約の注意点

不動産業者とサブリース契約を結ぶことによって安定して賃料収入を得ることが出来ますが、注意しなければならないこともあります。

1.サブリース契約賃料が安い

不動産業者にとって所有者に支払う賃料が安ければ安いほど、空室時の金銭リスクも低くなり転貸中の利益も多くなりますので、相場よりもかなり低い賃料を提示してくる場合があります。

サブリース契約を結ぶことによって空室の心配はなくなりますが、相場に比べあまりにも賃料が安い場合は、多少空室期間が生じたとしても相場で入居者に直接貸した方が収支が良くなる可能性が高いです

不動産業者から提示を受けた賃料と相場を必ず比較し、収支計算をするようにしましょう。

2.賃料以外の収入が無くなる

入居者に直接物件を貸す場合は契約時の礼金や2年毎の更新料を得られることがあります。しかし不動産業者とサブリース契約を結ぶ場合は礼金や更新料が支払われることはありませんので、収入は毎月の賃料のみとなります。

転借人(転貸先の入居者)が礼金、更新料を支払ったとしても、貸主は不動産業者ですので業者の取り分となります。

3.不動産業者からの賃料改定(減額)・契約解除がある

サブリース契約書の条文には必ず賃料改定及び契約解除が可能な旨が謳われています。

「賃料の改定については双方協議の上決める」などと所有者が拒否すれば賃料が下がらないような書き方をされていますが、不動産業者としては採算が合わなくなってきたので改定の申し出をしているのであって、拒否すれば契約解除の方向で話が進むでしょう。

これはサブリース契約期間が2年であろうと30年であろうと同様です。最初に契約した賃料が数十年間必ず入ってくる訳ではないという事は頭に入れておきましょう。

スマートデイズ社のサブリース問題について

スマートデイズ社のサブリース問題について

サブリース契約は不動産業者が所有者から借りている賃料よりも高い賃料で転貸すること
によって成り立つことは仕組みの項目で書きましたが、大きく分けると2つのパターンが
あります。

  1. 相場以下の賃料で所有者から借り、相場の賃料で転貸するパターン
  2. 相場以下もしくは相場の賃料で所有者から借り、付加価値を付けて相場以上の賃料で転貸するパターン

2の付加価値とは代表的な例で言うと家具家電付き賃貸です。入居者にとって賃料は少し高くなりますが、家具家電を自分で用意する必要がないので初期費用を安くできるメリットがあります。都心部の物件などはウィークリーやマンスリーなどの短期賃貸で更に賃料を上げるケースもあります。サブリース物件の大半は1か2のどちらかに当てはまるのですが、スマートデイズ社のサブリースは全く違うものでした。

まずスマートデイズ社はお客様に23区内(一部23区外あり)の土地を購入してもらい、更にその土地に総戸数10戸前後のシェアハウスを建ててもらいます。その際の資金は銀行からの借入です。建物完成後、お客様とスマートデイズ社でサブリース契約(1棟)を結ぶのですが、その際の賃料が相場の約1.5倍でした

1部屋あたりの相場が5万円程度の場合は総戸数10戸で考えると50万円ですので、75万円で借りていたことになります。相場で転貸し、満室稼働したとしても25万円の赤字です。なぜこのようなリスクを伴うサブリース契約をスマートデイズ社は結んだのでしょうか。

それはお客様の銀行からの借入を増やすためです。スマートデイズ社が数千万の利益を確保するために土地・建物で価格を1億円に設定したとしても、お客様は銀行が貸してくれなければ買えませんし、仮に貸してくれたとしても収支が合わなければ買いません。

相場の賃料では全く数字が合わないので、スマートデイズ社は職業斡旋業を主体としたサブリースを考案します。

簡単に言うと上京を検討している地方の単身女性を販売したシェアハウスに入居させ、企業に紹介して採用が決まれば企業から紹介料を貰うといったスキームです。この賃料+紹介料のスキームによって相場賃料の1.5倍でサブリース契約が可能と銀行、そしてお客様を納得させ、相場の賃料では全く収支が合わないような高い価格で次々とシェアハウスを販売していきました。

しかし蓋をあけてみると職業斡旋業はうまくいかず入居率も悪かったため、スマートデイズ社は毎月お客様にサブリース契約した賃料を支払うと1物件あたり数十万の赤字となってしまいました

販売してからかなり早い段階でこのスキームでのサブリースには無理があると気付いていたはずですが、スマートデイズ社はシェアハウスを売り続けます。売れば発生してしまう毎月のサブリースによる赤字は販売利益で補填しました

数年はこの自転車操業のような方法でやっていけたようですが、昨年に同じスキームでシェアハウスを売っていた別業者がお客様に賃料を払えなくなってしまい、それを契機に銀行がシェアハウスへの融資をストップしてしまいます。サブリースによる赤字を販売利益で補填していたスマートデイズ社はシェアハウスを売ることができなくなり、現在問題となっている一方的な賃料の減額や未払いにつながっていきます。

長々と書きましたが、今回のスマートデイズ社のサブリースは前述の通りかなり特殊なケースで、物件を売る為にかなりのリスクを負っています。この特殊なケースをサブリースの全てだとは思わないでください。

不動産業者はサブリース契約を結んだ後に賃料の減額交渉をすることが大きなトラブルにつながることはよく分かっています。転貸した場合にどのくらいの収益が見込めるかを計算し、継続して支払っていける賃料を提示している業者が大半ですので、既にサブリースを利用している所有者の方も、サブリースを利用して物件の購入を検討されている方も、安心して利用して良いと思います。

まとめ

サブリース契約を結べば入居者の有無に関わらず安定して賃料が入ってきます。しかし賃料が減額される可能性もありますし、契約が打ち切られる可能性もあります。

サブリースありきで物件を購入するとスマートデイズ問題のようなことにもなりかねませんので、大切なことはサブリースを利用しなくても賃貸需要があり、かつ相場の賃料で貸した場合でも収支が合う物件を購入することです

不動産投資を既に始めている方も、検討段階の方も、相談したいことがございましたらお気軽にご連絡ください。